会社法における吸収合併の手続き(その2)

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だんだんと涼しくなって、過ごしやすくなりましたね。

なおたろうは、昨日おでんを食べましたが、おでんと日本酒はゴールデンコンビです!鍋もボチボチ食べたいな~^^

 

今日は、会社法における吸収合併の手続きの勉強の3日目になります^^

吸収合併とは何か?合併契約の内容とは?事前開示、株主総会の承認とは?の順番で勉強してきました。

 

種類の違う会社が合併すると、手続きが難しくなりますね・・・

 

今日は、吸収合併手続の中でも、反対株主の買取請求や新株予約権の買取請求について勉強したいと思います。

 

 

1.株式の買取請求

消滅会社・存続会社の双方の株主は、吸収合併に反対の場合、自己の有する株式を公正な価格で買い取ることを請求することができます。

 

それぞれの会社は、吸収合併の効力発生日の20日前までに、吸収合併をする旨と相手会社の商号・住所を通知しなければなりません。(会社法785条4項1号、797条4項1号)

 

この通知によって、反対株主は買取請求をするかどうか決定します。

 

ただし、次の場合、上記の通知を公告に代えることができます。

公開会社の場合

(会社法785条4項1号、797条4項1号)

株主総会の決議により合併契約の承認をした場合

(会社法785条4項2号、797条4項2号)

 

会社としては、通知より公告の方がらくちんですね^^

 

また、反対株主の買取請求は、全員が同意したことについては適用されません。

吸収合併において、対価が持分等である場合で、吸収合併消滅会社が種類株式発行会社でない場合、株式買取請求は認められません。

 

上記の場合は、合併契約を株主総会で承認する決議が「株主全員の同意」が要件でした。(持分は譲渡しにくいという理由でした^^)

つまり、一度、株主の全員が同意しているので、反対株主について考える必要はないのです。

 

 

では、合併に反対の株主は、会社からの通知を受け取った後は、どのようにすればよいでしょうか?

 

株式買取請求は、吸収合併の効力発生日の20日前の日から、効力発生日の前日までの間に、買い取ってほしい株式の数を明らかにし、株券が発行されている場合は、その株券を提出してしなければなりません。(会社法785条、797条)

 

 

株式の価格はどのように定めるのでしょうか?

 

まず、株式の価格について、会社と株主で協議します。

協議が調った時には、吸収合併の効力発生日から60日以内に、会社はその支払いをしなければなりません。(会社法786条1項、798条1項)

 

吸収合併の効力発生日から30日以内に、協議が調わないときは、株式又は会社はその期間の満了の日から30日以内に、裁判所に対して、価格の決定の申し立てをすることができます。(会社法786条2項、798条2項)

 

つまり、最初に株主と会社で協議し、それでも決まらない場合には、裁判所に決めてもらうということです。

 

この、株式の買取りは、吸収合併の効力発生日に、その効力が生じます。(会社法786条6項、798条6項)

 

 

 

2.新株予約権買取請求

株式の買取請求は、消滅会社と存続会社の株主の両方に認められていますが、新株予約権の買取請求は、消滅会社の新株予約権者にのみ認められています。

 

存続会社では、新株予約権者は従来どおりの権利を行使できるからです。

 

例えば、消滅する会社をA株式会社、存続する会社をB株式会社とします。

吸収合併が行われると、消滅会社であるA株式会社の新株予約権は当然に消滅します。

A株式会社では、会社自体がなくなってしまうので、会社が発行している株式も、新株予約権も、当然無効になってしまいます。

(B株式会社は存続会社として、吸収合併後も存在しています。よって、B株式会社の新株予約権者には買取請求は認められないのです。)

 

この場合、A株式会社の新株予約権者は、B株式会社の新株予約権を代わりにもらうか、B株式会社から金銭を受け取ることになります。

どちらにしても、立場に大きな変更があります。

なので、その前に、A株式会社に公正な価格で買い取ってもらおう、というのがこの買取請求なのです。

 

 

しかし、消滅会社でも、新株予約権の買取請求が認められない場合もあります。

 

それは、どのような場合なのでしょうか?

 

例えば、A株式会社の新株予約権の内容として以下が定められているとします。

①合併する場合は、存続会社の新株予約権を代わりに受け取ることになります。

②合併する場合は、次のような条件で新株予約権が承継されます。(省略)

 

そして、実際にB株式会社と合併することになった場合に、②の条件に合致した新株予約権をB株式会社からもらえることになったとします。

 

すると、新株予約権発行時の約束通りになったわけなので、新株予約権者には不利益がありません。

なので、このような場合には、新株予約権の買取請求をすることができません。(会社法787条1項1号)

 

 

3.株券提供公告・新株予約権証券提供公告

吸収合併の消滅会社は、効力発生日になくなってしまいます。

なので、当然に消滅会社が発行する株式や、新株予約権も効力発生日に無効となります。

 

そこで、消滅会社が、株券や新株予約権証券を実際に発行している場合には、吸収合併の効力発生日までに、当該株式会社に対してそれらを提出しなければならない旨を、効力発生日の1ヶ月前までに公告し、かつ、各別に通知しなければなりません。(会社法293条1項3号、219条1項6号)

 

効力発生日までに、消滅会社に株券(新株予約権証券)を提出しない者がいるときは、合併によって、当該株券(新株予約権)に対して株主(新株予約権者)が受け取ることができる金銭等の交付を、会社は拒むことができます。(会社法219条2項4号、293条2項4号)

 

対価をあげるから、無効になる予定の株券・新株予約権証券を回収させてください、ということみたいです^^

 

 

  

 

以上が、吸収合併における株式と新株予約権の手続きでした~!!

長いし、難しいです・・・(T_T)

明日は、合併手続の中の、債権者異議手続について勉強したいと思います^^

 

では、また~!!